キャリアの考え方

職場でのストレスを左右する要因と対策

転職を考える理由として、「人間関係にストレスを感じている」というのは
最も多い理由の1つです。

職場において、ある一定のストレスを感じることはある意味で普通のことです。
ただ、その中でそのストレスに対して我慢できなくなる方がいたり、
逆に我慢できる方がいたり、上手にストレスと付き合ったりする方がいるのも事実です。

それを左右するのは一体なんなのか?について今回は少し書きたいと思います。

まず、改めてストレスとは何なんでしょうか。

ストレス
押し込む力(ストレッサー)、押し戻す力(ストレス反応)の両方を指して「ストレス」という。
-事業内メンタルヘルス推進担当者テキストより

現代では、起きたストレス反応に対して解消されるためのエネルギーを消費できないことが
多いと言われています。
それが、からだの不調やこころの不調につながり、悪化すると病気ということに繋がります。

職場ストレスを左右する要因として、DCSモデルというものがあります。
Demand …要求の多さ・高さ
Control …自由裁量の度合い
Support …ソーシャルサポート
これらが適量であると良いのですが、過剰であるとストレスを制御できなくなります。

職場のストレッサーとしては、
職場環境、役割上の葛藤・不明確さ、人間関係、対人責任制、仕事のコントロール、
仕事の量的負荷と変動性、仕事の将来性不安、仕事の要求に対する認識、不十分な技術活用、交代制勤務
などがあります。
-NIOSHモデル

それらに対しての急性反応として、
仕事への不満、抑うつ、身体的訴え、事故、薬物使用、病気欠勤
とつながることが多いです。
-NIOSHモデル

それらを加速させるものとして、以下があげられます。

個人的要因
年齢、性別、結婚生活の状況、雇用保障期間、職種、肩書、性格、自己評価

仕事以外の要因
家族、家族からの要求

これらは加速させるものでもあり、もしくは解消させるものでもあります。

著者も多くの相談に乗る中で、相談者の「職場環境の問題」ということはよく話にあがります。
しかし、キャリアなどをひも解いていく中で、実はご自身の家庭環境や性格、概念などが
無理やりに「職場環境」というのを問題と捉えてしまっていることはよくある話です。
家庭をお持ちの方は、家庭からの見えない圧力を感じていることもあるため、
冷静に職場環境を捉えることが出来なかったりすることもあります。
もしかしたら、ご家庭にそもそも問題があるにも関わらず、職場環境のせいにしたり、
過度に自身の攻めてしまっていることもよくある話です。

多くのことが絡み合って、急性反応に繋がっているので1つの問題ではないのですが
急性反応が出る直前の方は「原因探し」をして「職場のせい」になりがちなのは
体感としてよく感じています。

そんな中でも、急性反応が出ないようにするのは「社会的支援」と言われています。
-NIOSHモデル

社会的支援とは、上司・同僚・家族などから受けるものを指しています。
上司からの定期的なアドバイスや相談、
同僚との気兼ねない食事会や相談、
家族からの励ましの言葉や話に共感してくれる環境。
これらが整っていると精神的にも健やかに過ごすことが出来ますし、
これらストレッサーに対しての対処療法として作用すると言われています。

今回ご紹介したように「ストレッサー」というのは職場環境には存在します。
存在することをきちんと理解した上で、その上でストレッサーとどう付き合うのか、
というのを考える方が自身にとっては良いはずです。

また、自分自身の個人的要因や仕事以外の要因がストレッサーを加速してしまうのは前述の通りですから、自らの環境を整える意識が大切です。

「ストレッサーのない職場」というのを希望要件にすることはせず、
それらとどのように付き合っていくかを考えることをお奨めします。

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