キャリアの考え方

「最近の若い人は…」という勘違いをしている会社が多い

表題の言葉が死語になりつつある(この死語すら死語?)
つい5-10年前は「最近の若い者は…」と多く言われていました。
勿論、今でも言っている方が多くいらっしゃいます。

今回は、最近の希望退職情報と共に、「最近の若い人は…」という発言が、
いかにずれているのかについて少し書きたいと思います。

この記事を書いているのは2020年4月ですが、
昨年の希望退職募集については以下の状況でした。

東京商工リサーチが1月15日に発表した調査結果によると、
2019年(1~12月)に早期・希望退職者を募集した上場企業は延べ36社、
対象人数は計1万1351人だった。過去5年間では最多。
過去20年間で最も少なかった18年と比べると、社数、人数ともに約3倍に膨れ上がった。

条件などは各社違うものの、約1万名がリストラの対象になったとのこと。

以前と違ってきているのは、「上場企業」でのリストラが急増しています。

1,000人以上の募集・応募があったのは4社で、18年と比べて3社増加した。
人数で最多だったのは、富士通の2850人だった。
次いで、ルネサスエレクトロニクスの約1500人。
子会社の売却や事業の選択・集中を進める東芝は1410人、
経営再建中のジャパンディスプレイは1200人の募集を実施した。

しかし、ここで見逃してはいけない事実としては「上場企業だけの数」ということです。
上場企業が何か、についての細かな説明はここでは控えますが、
市場に評価され、個々人が株主になれる状況をつくっている優良企業だけでこの数です。
日本の多くは中小企業ですから、公表されていない数を合わせると相当数になったのは間違いありません。

多くの企業が業績不振のため、コストカットのために行いますが、
最近は将来を見据えて早めにコストカットをしていく優良企業も多くいらっしゃいます。

では、その中身である退職される方はどんな方なのでしょうか。

実は、多くは40代以上の方を対象としています。
40代となるとお子様のいらっしゃるご家庭であればこれから受験などを控える大事な時期。ご家庭のことを考えると大変な事実ではありますが、企業からそのような評価を受けている世代。

このコストカットが悪い良い、リストラが怖い、などを論じるつもりはありません。
ここで把握しておきたいのはミドル層になる40代以上が対象者となっていることです。

少子高齢化による新卒世代の企業就職も減少傾向にはありますが、新卒や若手を対象にリストラを行うのではなく、長くいる方を対象とする場合が多いのです。
つまりは、企業は「若手について軽視しているわけではない」という事実です。
「若手が活躍しないから…」というのが上長や先輩から聞こえてくることですが、企業側としては若手には期待はしているのです。
ミドルが問題の1つと捕らわれやすいのは、給与面で高額になってきている分の成果が見込めていないというのもあるかとは思います。

また、近年著者も若手からの相談を多く受けているのでその印象ですが、
転職相談、転職活動などを以前よりライトに捉えている印象です。
まるで、旅行に行く形と捉えている形でしょうか。
それ自体は、著者は賛成派です。

ただ、その行為自体は会社に対しての不満ももちろんありますが、若手の方たちもきちんと自身のスキルを発揮して将来に向けて動く、ということをしたいと思っているようです。
最近のお若い方は、きちんと将来のことを考えている印象が多分にあります。
だからこそ、副業などを検討したりし、企業にぶら下がらないようにしようと考え必死に行動されていらっしゃいます。

若手の考えは、多くは消費者に近い意見しか出てきません。
しかしながら、消費者に対して距離や時期が近いからこその意見が出てきます。
その意見を早めに取り入れていかないと、企業衰退自体も直結することを企業は気づいています。

若手こそチャレンジしやすいと考えますので、
「もしかしたら希望退職始まったらどうしよう…」などとネガティブに考えず
まずは目先のことを頑張ってみて、前に進んでいくのが良いのではないでしょうか。

20年以降もすでに9社が実施を公表しており(1月)対象人数は計1550人に上る。
9社のうち、直近の決算で最終赤字、減収減益となったのはそれぞれ1社。
他の7社は業績が堅調な業界大手が占める。市場環境の変化などにさらされる前に構造改革を進めようとする動きは20年も広がるかもしれない。

既に2020年も1/4が終了しています。

先々への不安を自らの手で期待に変えていっていただければと思っております。

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